僕はボストンにある音大に在学中、ピアノ専攻でジャズ作曲の学科で勉強していたんだけど、在学中に頑張りすぎた結果、身体を壊してピアノを弾く情熱を全て失ってしまったんだ。
結局音大は中退して帰国し、11年が経過した2020年春。ふとしたきっかけで「また練習したい!」と感じるようになり、一念発起して「指の基礎練習に使えそうな譜面を探そう」と銀座ヤマハや山野楽器に出向いて色々と調べてみたよ。
その時にこんな譜面を発見!「ドホナーニ(Dohnanyi)」というハンガリーの作曲家が残した「指の練習(Essential Finger Exercises)」という譜面なんだけど、指の基礎練習で有名な「ハノン」とは全く違ったアプローチで面白そう。
今回はこの譜面を使って基礎練習をしてぼちぼち半年ほど経つので実際の練習効果を振り返ってみるよ。
ちなみに、ピアノの基礎練習におすすめの譜面をまとめた記事はこちら。

もくじ
ピアノを弾くことに前向きになれない当時の即興演奏(2016年春頃)
こちらは2016年の即興演奏で、当時はピアノに触ることがほぼ無い生活。指が硬くてなかなか思うように動かない。
11年間、音楽に向き合えなかった僕が2020年になって練習を再開!それでは僕が練習の前に必ず行っている基礎練習メニューを紹介するよ。
僕が行っている基礎練習メニューリスト
ハノンを使った音階とアルペジオの練習
やはり指の基礎練習にハノンは外せない!今回はドホナーニの基礎練と併用する形として、音階とアルペジオの練習はハノンを使って今でも練習しているよ。
薬指や小指の弱い指トレーニング、指の筋トレはドホナーニで
ドホナーニに記載されている譜例1番の引用がこちら。鍵盤で押さえた指を保留させたまま他の指を動かす譜例がたくさん。実際に弾いてみるとわかるんだけど、これがなかなか難しい!無理に動かすと指を傷めしまうから、「自分が弾けるテンポ」でゆっくり練習しよう。
実際に1番を演奏している動画はこちら。
「昨日このテンポで弾けなかったフレーズが今日は少しラクに弾ける」という成長を実感することができれば練習がもっと楽しくなるよ!
練習を再開して約3ヶ月経過した頃に撮影した即興演奏(2020年春)
こちらは2020年春ごろに立ち寄った長野県JR松本駅のストリートピアノを使った即興パフォーマンス。速いテンポで弾くことはできないけれど、以前よりは表現の幅が戻ってきたと実感できる。
まとめ
こちらのドホナーニ、実際にこれで基礎練習した結果、感じたことは「これからピアノを始める」という人にはちょっと難しいということ。先ずはハノンから始めて、ある程度指がほぐれた状態で試してみよう。手首を傷める原因になるかもしれないよ。
- 基礎練習はハノンで最後までやり切ってしまった
- ハノンばかりの基礎練習はつまらない
- ストレッチ、筋トレ感覚で基礎練習をしたい
ちなみに僕のおすすめは、「ハノンと併用して基礎練習をすること」。テクニックとして非常に重要な「スケール練習やアルペジオ」などなど。なんだかんだ言って「ハノンは基礎練の王道」だと思うので、重要な基礎練習はしっかりとハノンから吸収しよう。
そして全要素に共通するのは「ゆっくり練習し、指がほぐれたら徐々にテンポを速くしていく」ということ。無理に手を動かすと手首を傷めたり、腱鞘炎を引き起こすだけでは終わらない。手首などの末端は完治が遅いから非常に厄介だよ。
無理は禁物。楽しくピアノ練習に励もう!